眠れない
毛布にくるまってから
どれだけの時間が
経ったんだろう
夜が 長い
晩飯を食ったのが
日が暮れてすぐの頃だったはずだ
晩飯
今日の当番は
ジーニアスだったのになぁ…
食欲が無くて
それでも何とか平らげた料理は
味が しなかった
Proofs meaning it
眠れない
見張りのジーニアスの寝息が
聞こえてきたところで
俺は起き上がった
見張り番が居眠りなんかしちゃ
だめだろうに
苦笑しつつ、
周りを見る
みんな ぐっすり寝てる
満月を過ぎた月は
まだ高くて
夜は 長い
手を動かしてみるけど
さっき転んだきり
感覚は無いままで
その先は考えちゃいけない気がして
首を振る
ちょっと歩いたら
眠くなる かな
そうやって
嫌な考えになるのを
必死で振り払って
俺は
何処とも知れず
歩き出した
本当は
わかってた と思う
判ってても、
信じられなかった
信じたく なかったんだ
でも
「
ロイド ……? 」
幽かに聴こえてきた声に
振り返って
だけど気のせいだろうって
頑なに自分に言い聞かせて
本当にふらふらと
俺は 闇の神殿へ
入って行った
でも
そうやって拒んだところで
全部
そう 思い返せば
それを意味する証は
全部
そろっていたのに・・・