クラトスさんとアンナさん



貴方が居なければ

わたしはまだ

あのくらい牢の中ひとり

迫り来る死を

ただ待つだけのモノに

なっていたのでしょう・・・


果てが来るかも

疑わしくなる

地獄のような場所で

今でも牢の中ひとり

虚無となっていくモノに

なっていたのでしょう・・・


だからそんな

絶望の日に現れた


貴方がとても

眩しく見えたのです


死を待つだけのわたし

それが再び

生きる希望を持てたこと


これってすごいことだと

思いませんか?


天使なんて信じてないけれど

わたしは

彼こそが

天の御使いにふさわしいと

思うのです



とても古い言葉の中でひとつ

今でも胸をついて離れない

こんなコトバがあります

貴女がなければ

私はまだ

あの無限とも言える

永い永い時を

虚ろに漂うだけのモノで

あったのであろう・・・


果てなど無き

生き物の枠を超えた

有り余る時をただ

傍観するだけの

感情の無いモノで

あったのであろう・・


だからこそあの

時の果てに現れた


貴女がとても

美しく見えたのだ


ただ在るだけの自分

彼女がいなければ

今の私は無いも同じ


世界が変わるとは

こう言う事を言うのだろうか?


天使と呼ばれて久しいが

私は

彼女こそが

天の御使いに相応しいと

思えるのだ



何処かの土地で耳にした言葉

今はもう廃れてしまったかもしれないが

こんな言葉があった




     翼を並べて空へ立ち

枝を重ねて放さぬように     








     どちらが欠けても私たちは     
      
   今を得ることなど出来ないのだから・・・








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